トヨタ株は日本と米国のどちらで買うべきか問題~為替リスクは幻だった!=東条雅彦

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 トヨタ株は日本と米国のどちらで買うべきか問題~為替リスクは幻だった!と東条雅彦氏は主張されています。東条氏を論破できる方はいるでしょうか?






【成功の法則】【株式投資と為替リスク】
トヨタ株は日本と米国のどちらで買うべきか問題~為替リスクは幻だった!=東条雅彦
2017年4月6日


インデックス投資を実践するにしても、バフェット流の長期投資を実践するにしても、基本的には「米国株」に投資することになります。このことに対して、不安を感じている人も多いと思います。

その1つの要因が「為替リスク」の存在です。外国株への投資では、将来的に通貨「円」が安くなったり高くなったりすることで、投資のリターンが増加または減少するのではないかという心配がつきまといます。

それでは、一体、株式市場において、どのぐらいの為替リスクが存在しているのでしょうか?

本稿ではできるだけ実例を挙げながら、直近10年間のデータを使って、為替レートの変動によるリスクを可能な限り、定量的に捉えていきたいと思います。外国株への投資に不安を感じている人は必見の記事です。

また、日経平均株価とドル円レートの相関係数を算出して、為替と株価の変動を明らかにしています。本稿での検証によって、「為替リスクの正体」が判明するはずです。(『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』東条雅彦)

外国株投資の為替リスクは幻だった。直近10年のデータで徹底検証

よくある勘違い

為替リスクは実は幻です。株式投資の書籍にはよく外国株を保有していると、為替リスクが生じるので注意が必要だと書かれています。

多くのファイナンシャルプランナーは、為替リスクを考慮して外国株の比率を低めに設定したポートフォリオを推奨しています。メルマガ読者さんからも、次のようなご意見をよく頂きます。

日本株よりもリターンの高い米国株を保有したいけど、為替リスクがあるため、少ししか買っていません。
日本株と米国株の比率をそれぞれ50%ずつして、為替リスクをコントロールしています。
日本人が外国株を保有した場合、為替が円安に傾くと名目上の保有額が増えます。反対に為替が円高に傾くと名目上の保有額が減ります。そのため、外国株を保有する投資家は「為替リスク」があるため、日本株と外国株を同じような目線で評価しようとしません。外国株から得られるリターンが、円安によって帳消しにされたら大変です。

そこで、この為替の影響を完全に排除する場合、一般的には次の取引をすれば、純粋に外国株からのリターンのみを受け取れるとされます。

<米国株に投資する場合の例>

米国株を100万円分、購入する。
ドル円を100万円分、空売りする。
資金が2倍も必要な手法となりますが、このようにすれば、純粋に米国株の変動のみを得られます(※正確には、そう誤認しがちです)。

さて、本当にこういう取引が必要なのでしょうか? 実際の事例で検証してみましょう。

【関連】黒田日銀の「永久緩和」が引き起こす日本財政破綻、衝撃のデータ=東条雅彦

トヨタ株は日本市場と米国市場の両方で売られている

トヨタ自動車株を使って、為替リスクの影響度を測定していきます。

トヨタ自動車は東京証券取引所とニューヨーク証券取引所の両方に上場しています。東京証券取引所では取引コード「7203」、ニューヨーク証券取引所ではティッカーシンボル「TM」で取引されています。つまり、トヨタ自動車株には「日本株」と「米国株」が存在しているのです。

<トヨタ日本株>銘柄コード:7203
<トヨタ米国株>ティッカーシンボル:TM

多くの日本人は、東京証券取引所でトヨタ日本株を購入していると思います。一方、多くのアメリカ人は、ニューヨーク証券取引所でトヨタ米国株を購入しているはずです。

それでは、ここで次の2つの問題を出します。

(問題1)

東京証券取引所でトヨタ日本株を買うのと、ニューヨーク証券取引所でトヨタ米国株を買うのとでは、どちらがリターンが大きいのでしょうか?

(問題2)

日本に住んでいる私たちがニューヨーク証券取引所に上場しているトヨタ米国株を購入した場合、為替リスクが生じるのでしょうか?

この2つの問題に即答できる人はそう多くはないと思います。その答えを知るために実際に検証してみました。



トヨタ自動車株に「為替リスク」は存在するのか?

トヨタ自動車の株価は日米で差が生じるのでしょうか。東証とニューヨークの株価をそれぞれ並べたのが次のグラフです。

<トヨタ自動車の株価 2007年2月末~2017年2月末(10年間)>

170406tojomasahiko_1

どちらの市場も似たような値動きをしています。

為替は次のように動いていました。

<ドル円為替レートの推移 2007年2月末~2017年2月末(10年間)>

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確かに為替チャートを見ると、激しく乱高下しているので、トヨタ米国株ではなくトヨタ日本株を購入した方が為替の影響を受けずにすむように見えます。

それでは、これらの情報を用いて今から具体的に為替の影響を調べていきます。2017年2月末時点のトヨタ自動車の株価は日本と米国で次のようになっていました。

トヨタ日本株:6,365円
トヨタ米国株:113.15ドル
為替レート:112.78円/1ドル

為替レートを通貨「円」で揃えると、トヨタ米国株の株価は12,761円(113.15ドル×112.78円)となります。

一瞬、「あれ?トヨタ米国株はトヨタ日本株の2倍もするの?」と感じたかもしれませんが、ニューヨーク証券取引所では東京証券取引所で売られている2株を1株として扱っています。つまり、トヨタ米国株の株価を2分の1にしてやれば、トヨタ日本株の単位と一致するのです。

単位を揃えるための計算式は次のようになります。

トヨタ米国株の株価 × 為替レート(円/1ドル) ÷ 2 = トヨタ日本株の株価

上記の計算式を使って2017年2月末におけるトヨタ米国株の株価をトヨタ日本株の株価に変換すると、6,380円となります。

(2017年2月末)

トヨタ日本株:6,365円
トヨタ米国株:6,380円

トヨタ日本株よりもトヨタ米国株の方が0.2%程、高くなっていますが、ほぼ誤差の範囲です。

さらに2006年2月末から2017年2月末の10年間について、為替レートを調整してトヨタ日本株とトヨタ米国株を同じ土俵に上げた場合、株価は次のように推移しています。

<トヨタ自動車の株価 トヨタ日本株 VS トヨタ米国株 (直近10年間)>

170406tojomasahiko_3

為替レートを調整すると、トヨタ日本株とトヨタ米国株の株価はほぼ一致しました。

差額の割合は次のように推移しています。

<差額の割合 2007年2月末~2017年2月末(トヨタ自動車)>

170406tojomasahiko_4

概ね±1%の範囲で推移しています。ほぼ誤差の範囲でしかありません。

冒頭で挙げた2つの問題の答えは次の通りです。

(問題1)

東京証券取引所でトヨタ日本株を買うのとニューヨーク証券取引所でトヨタ米国株を買うのとでは、どちらがリターンが大きいのでしょうか?

(答え)

ほぼ同じです(概ね±1%程度の差が生じます)。

(問題2)

日本に住んでいる私たちがニューヨーク証券取引所に上場しているトヨタ米国株を購入した場合、為替リスクが生じるのでしょうか?

(答え)

為替リスクはほとんど生じません(概ね±1%程度の差が生じます)。

このように、株式投資において為替リスクはほとんど存在しません。株価は為替リスクを織り込んで動いていることが、今回の検証を通じてよく理解できたかと思います。



バンク・オブ・アメリカを日本で買った場合と米国で買った場合

今度は米国の大手銀行であるバンク・オブ・アメリカ(以下、BAC)の株価と為替リスクの関係を調べていきます。

BACはニューヨーク証券取引所と東京証券取引所の両方に上場しています。東証の外国部に上場していて、日本株と同じように取引できます。

<BAC日本株>銘柄コード:8648
<BAC米国株>ティッカーシンボル:BAC

BAC日本株は通貨「円」で取引されていて、税制も日本のルールが適用されます。

さて、ニューヨーク証券取引所に上場しているBAC米国株を保有する場合、どのぐらいの為替リスクが生じるのでしょうか? 先程と同じように計算してきます。

<バンク・オブ・アメリカの株価 2007年2月末~2017年2月末(10年間)>

170406tojomasahiko_5

株価の推移を確認すると、似たような動きをしています。

バンク・オブ・アメリカ株は、東京証券取引所に上場している株も、ニューヨーク証券取引所に上場している株も単位は同じです。つまり、単純に上記のグラフに為替レートを調整すると、同じ土俵での比較ができます。

その結果がこちらです。

<バンク・オブ・アメリカ BAC日本株 VS BAC米国株 (直近10年間)>

170406tojomasahiko_6

もうほぼ同じ値になっています。差額の割合を見ても、それほど大きくはありません。

<差額の割合 2007年2月末~2017年2月末(バンク・オブ・アメリカ)>

170406tojomasahiko_7

2007年と2008年の差額割合が大きくなっていますが、これは金融危機に見舞われた影響でBAC日本株の出来高が低調だったためです。トヨタ自動車よりもやや差額が大きくなっていますが、それでも概ね±2%の範囲に収まっています。

長期投資家は、外国株を保有する際に為替ヘッジをする必要はありません。為替の変動で生じた利益も損も、即座に株価に反映されます。市場では短期売買でサヤ取りをするプレイヤーが一定数、存在しているので、自動的に調整されるのです。そのため、投資家はその企業が所属している国に関係なく、その企業自体から発生する利益の分け前をもらえます。



株式市場では強烈に「購買力平価説」が機能する

通貨安になれば株価は上昇して、通貨高になれば株価は下落します。為替の変動が株価に織り込まれる理由は、株式市場では強烈に「購買力平価説」が機能していると考えられるためです。

購買力平価説とは、長期にわたる為替レートの決定理論で、スウェーデンの経済学者カッセル氏によって提唱された理論です。この購買力平価説には次の2種類があります。

<絶対的購買力平価説>

為替レートは2国間の通貨の購買力によって決定されるという説です。具体的には、例えばアメリカでは1ドルで買えるハンバーガーが日本では100円で買えるとする時、1ドルと100円では同じものが買える(つまり1ドルと100円の購買力は等しい)ので、為替レートは1ドル=100円が妥当だという考え方です(※いわゆる「ビックマック指数」が絶対的購買力平価説の1つです)。

しかし、この説が成立するにはすべての財やサービスが自由に貿易されなければなりませんから、厳密には成り立たないことになります。

<相対的購買力平価説>

為替レートは2国間の物価上昇率の比で決定されるという説です。具体的には、ある国の物価上昇率が他の国より相対的に高い場合、その国の通貨価値は減価するため、為替レートは下落するという考え方です。しかしながら、この説もすべての財やサービスが同じ割合で変動することを前提としているため、厳密には成り立たないことになります。

出典:初めてでもわかりやすい用語辞典 – SMBC日興証券

「絶対的購買力平価」と「相対的購買力平価」の2つに共通しているのは、「購買力」を中心に値段が決定されるという点です。もう少しわかりやすく言うと、通貨価値が商品価値を決定している(通貨価値→商品価値)のではなく、商品価値が通貨価値を決定している(商品価値→通貨価値)のです。

購買力平価にも欠点はあるものの、概ね機能しているだろうと考えられています。ただ、絶対的購買力平価説も相対的購買力平価説も「すべての財やサービスが自由に貿易されるわけではない」または「同じ割合で変動するわけではない」という理由から、完璧には機能しません。

しかし、これは「物理空間」での話です。物理空間では自由に商品を移動できないし、運送するコストもかかります。A国の商品をB国に転売して利益を得るという商売が成立する理由は、物理空間には「利サヤ」が常に存在しうるためだとも言えます。

また、物理空間だけではなく情報空間にも常に利ザヤが存在しています。物理空間との違いは「情報空間では運送コストがゼロで手数料も少なく、ワンクリックで利ザヤを抜けてしまう」という点です。そのため、情報空間では購買力平価説が成立しやすい環境にあります。

そして、株式市場や為替市場は「情報空間」に存在しています。為替の変動で生じる利ザヤが株式の場合、±1~2%という極めて狭い範囲に留まっている理由がこれです。



日経平均株価と為替レートの関係

日経平均株価とドル円(為替レート)の動きは、ほぼ同じような動きをします。下記のチャートは直近10年間の日経平均株価とドル円の月足になります。

注釈がなければ、どちらの線が日経平均株価なのかドル円なのかが判別できないぐらい、動きが似通っています。

<日経平均株価とドル円の動き(2007年2月~2017年2月末)>

170406tojomasahiko_8

直近10年間の両者の相関係数を求めると「0.911」という結果になっています。相関係数は1に近づけば近づく程、相関性が高いとされる指標です。

相関係数:相関の強さ
0.0~±0.2:(ほとんど)相関がない
±0.2~±0.4:弱い相関がある
±0.4~±0.7:相関がある
±0.7~±0.9:強い相関がある
±0.9~±1.0:(ほぼ)完全な相関がある

相関係数「0.911」という値は、日経平均株価とドル円の動きには「ほぼ完全な相関がある」と数学的に認められる水準になっています。

多くのヘッジファンドは為替レートが円高ドル安になれば、日経平均株価を売って、円安ドル高になれば、日経平均株価を買っています。これらの取引は自動売買で行われていて、為替レートが1円動くと、日経平均株価が400円前後動くとされています。

日経平均株価だけの話ではなく、このことは全世界の株価で共通の事項です。株価が上昇した分や下落した分に、通貨変動の損得が既に組み込まれています。

こちらのグラフをご覧ください。

<日経平均株価とドル円の前月比変動率(2007年2月~2017年2月末)>

170406tojomasahiko_9

日経平均株価とドル円が前月から何%動いたかを示したグラフです。日経平均株価の変動率を青色の面積、ドル円の変動率をオレンジ色の面積で表しています。

ほぼ100%の確率で、円安になれば日経平均株価が上昇して、円高になれば日経平均株価が下落していることがよくわかります。

日経平均株価に投資したリターンは、為替変動(オレンジ色の部分)を差し引いた青色の面積の部分です。通貨変動の幅を超えて上昇または下落する理由については、長期ではファンダメンタルズ要因、短期ではテクニカル要因となります。

外国株を保有していても、日本株を保有していても、通貨変動分は自動的に調整が入るため、長期投資家は純粋に「ファンダメンタルズ」に着目して株式を保有した方が経済合理的な判断だと言えます。

このように、外国株を保有する場合に「為替リスクが発生する」というのは幻です。

例えば、私たち日本人が1ドル110円のレートで、100万円分のバンク・オブ・アメリカ株(米国株)を購入したとします。そして1年後に為替レートが1ドル99円になって、10%の円高ドル安が生じました。

この場合、一見するとバンク・オブ・アメリカ株を保有している日本人は損した気分になりますが、まるまる10%の損失が生じることはありません。バンク・オブ・アメリカの株価は、ドル安が生じた分だけ上昇します。

つまり、世界中の株式市場がインターネットで接続された21世紀の現代においては、購買力平価説が強力に作用するため、必要以上に為替の変動に対して怖がる必要はないのです。



為替リスクという幻を直ちに捨て去るべし

冒頭で次の2つの問題を出しました。

(問題1)

東京証券取引所でトヨタ日本株を買うのと、ニューヨーク証券取引所でトヨタ米国株を買うのとでは、どちらがリターンが大きいのでしょうか?

(問題2)

日本に住んでいる私たちがニューヨーク証券取引所に上場しているトヨタ米国株を購入した場合、為替リスクが生じるのでしょうか?

もしこの問題の文中にある「トヨタ自動車株」を、トヨタの人気車種「プリウス」に書き換えると、かなり見え方が違ってくると思います。

(問題1)

日本でプリウスを買うのと、米国でプリウスを買うのとでは、どちらがお得でしょうか?

(問題2)

日本に住んでいる私たちが米国のプリウスを購入して現地の車庫に保管した場合、為替リスクが生じるのでしょうか?

自動車は右ハンドルや左ハンドルなど日本と米国で仕様が異なる部分も多いのですが、プリウス自体の価値はどの国でも同じはずです。

円安→日本のプリウスの値段が上がる
円高→日本のプリウスの値段が下がる
ドル安→米国のプリウスの値段が上がる
ドル高→米国のプリウスの値段が下がる
一見すると、プリウスの価値が上がったり下がったりしているように見えますが、そうではありません。上がったり下がったりしているのは、通貨の方です。すべての通貨は、商品価値を測る物差しに過ぎません。

【間違った幻想】通貨価値→商品価値
【正しい認識】商品価値→通貨価値

通貨価値を中心に考えるのではなく、商品価値を中心に考えるのが正解です。

そして、株式を購入するという行為は企業の一部を所有することを意味します。そのため、投資家は為替レートの変動を気にせずに、価値が上昇していく企業に投資することを最も優先すべきです。

「将来、円高になるから日本株を保有する」
→しかし、円高になった分、日本株は下落する。

「将来、ドル高になるから米国株を保有する」
→しかし、ドル高になった分、米国株は下落する。

地政学的なリスクを分散するという目的で様々な国の企業に分散投資するのなら、まだ意味を見出せるかもしれません。しかし、世界中がインターネットで繋がれた現代においては、その効果は限定的でしょう。

日本株でも外国株でも同じ目線で評価して、ポートフォリオに組み込みましょう。結論、為替リスクは「幻」です。




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