【正論】対北危機招いた日本の主権意識の欠如 東ベルリン事件で西独はその年の内に不法連行の17人を奪還した 新潟県立大学教授・袴田茂樹

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 日本の主権意識の欠如が対北危機招いた 東ベルリン事件で西独はその年の内に不法連行の17人を奪還した

 日本は米国がトランプ政権の間にもっと国際的に主権を強く主張できる国へと成長するべきである。






【正論】新潟県立大学教授・袴田茂樹
対北危機招いた日本の主権意識の欠如 東ベルリン事件で西独はその年の内に不法連行の17人を奪還した
2017.3.28 11:30


 最近の日本の政界やメディアを見ていて、異様に感じることがある。それは、国会でもメディアでも、国政の本質ではない目先の政争問題が大々的に扱われ、例えば北朝鮮の核・ミサイル問題などわが国の安全や主権の危機が、一過性の出来事のように軽く扱われていることだ。そのような対応の結果が、今の北朝鮮絡みの深刻な状況を生んだのではないか。これは日本だけでなく国際社会の対北政策の誤りの結果でもあるので、やや広い観点から考えたい。

≪小泉訪朝と6者協議の過ち≫

 すでに1990年代に北朝鮮の核問題は深刻化し、95年には朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)が設立された。2001年の米中枢同時テロ事件の後、02年1月にはブッシュ大統領は北朝鮮など3国を「悪の枢軸」国家とし、「机上には全選択肢がある」と武力介入も辞さずの態度を示した。

 米国が中心となって、その前年12月にはアフガニスタンのタリバン政権を崩壊させ、03年3月にはイラクのフセイン独裁政権を軍事攻撃して崩壊させた(その是非は論じない)。これに心底震え上がったのが金正日やリビアのカダフィなどの独裁者で、前者は暗殺を恐れて長期間姿を隠し、後者は03年12月に核計画を廃棄した。



 筆者は米国が断固とした姿勢を示したこの時期が、北朝鮮の核放棄が現実性を有した唯一の時期だったとみている。と言っても北朝鮮に武力行使をすべきだとか、それが核・ミサイル問題の唯一の解決法だと言うのではない。武力行使の現実の可能性を背景にして初めて交渉や対話によって核を放棄させられる、という意味である。

 ただ、この時期に小泉純一郎首相が訪朝し(02年9月)、また北朝鮮の核・ミサイル計画阻止のための6者協議が始まった(03年8月)。筆者は、日本および国際社会のこの2つの行動は、北朝鮮指導部の心理も現実も理解していない過ちの典型だとみている。

≪最重要の米戦略を壊した日本≫

 小泉訪朝は、02年8月30日に電撃発表された。この日、筆者は露外務省局長室で、長年、露と専門家会議をした安全保障問題研究会の一員として、露の対日政策責任者と2人で懇談していた。そのとき部下が入室して文書を局長に渡し、彼がそれに署名して私にこう述べた。「袴田さん、小泉訪朝の重大ニュースです。〈北東アジアの安定のために歓迎する〉との露外務省声明に今署名しました」

 このすぐ後、
 
 元露外務次官で駐韓露大使も務めたクナーゼ氏と個人的に話した。氏は、外交専門家として公式声明とは逆の厳しい小泉評を率直に述べた。「小泉氏は北朝鮮問題を国内政治の観点からしか見ておらず、国際戦略や外交問題が全く理解できていない」。日本にとり最重要のはずの米戦略をぶち壊しにした、との意である。

 02年9月17日の小泉訪朝時の平壌宣言では、「双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した」と、今から見ると失笑するような合意がなされている。拉致問題についても、後述のようなナンセンスな合意がなされた。

 このような楽天主義、宥和(ゆうわ)主義の雰囲気を基礎に6者協議が始まった。08年12月に中止されるまでこの協議では、中露だけでなく日韓の圧力で、また米国国内事情も絡み、米国の北朝鮮への武力行使は否定された。

≪核放棄させるのはもはや困難≫

 それが明らかになるやすぐに、北朝鮮は公然と「核保有」を宣言し、その後、核・ミサイル実験を繰り返して誇示している。
 
 
 
 筆者はこの6者協議を、経済的最貧国の北朝鮮を国際政治の主役に祭り上げ、同国に核開発の猶予を与えただけだと、厳しく見てきた。わが国は「対話と圧力」政策を掲げるが、経済制裁の圧力が中国によって骨抜きにされることは、以前から分かっていたはずだ。

 トランプ政権は過去20年の対北政策は誤りだったとし、再び「机上には全選択肢がある」としてオバマ政権の「戦略的忍耐」を否定した。ただ今は北朝鮮の核放棄も金正恩朝鮮労働党委員長の排除もはるかに困難になった。カダフィ殺害や「クリミア併合」が、金正恩氏に核保有の絶対的な必要性を確信させ、核・ミサイル攻撃力も強化されたからだ。

 拉致問題だが、平壌宣言でもそのときの小泉首相の記者会見でもこれを「日本国民の生命と安全に関わる重大な問題」とした。一方、1967年には韓国中央情報部が韓国人留学生を西独から不法連行し、彼らは韓国で北朝鮮絡みのスパイ罪などで死刑、無期懲役の判決を受けた。西独はこれを自国民の人道問題ではなく「主権侵害」の問題として国交断絶を突き付けて17人の韓国人全員をその年のうちに取り戻した(東ベルリン事件)。日本には、このような国家としての主権意識や毅然(きぜん)とした態度が大きく欠けている。(新潟県立大学教授・袴田茂樹 はかまだしげき)









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