【ヤルタ密約72年】米英の弱みつけ込んだソ連 “お墨付き”得て北方四島を占拠

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 米英の弱みつけ込んだソ連 “お墨付き”得て北方四島を占拠

 ロシアよ、早く日本に北方領土を返還して、対中国戦略として日露同盟を構築しよう!
 
 序に、千島列島全てに加えて南樺太(現サハリン)も日本へ返して貰いたい。




【ヤルタ密約72年】
米英の弱みつけ込んだソ連 “お墨付き”得て北方四島を占拠
2017.2.23 07:44


 1945年2月に米英ソ3巨頭がヤルタで会談し、ソ連の対日参戦と引き換えに日本領の南樺太と千島列島を割譲するなどの密約を交わしてから72年。今日までロシアが北方四島領有の根拠とするが、英国立公文書館で本紙が発見した極秘文書などを読み解くと、謀略や駆け引きが繰り広げられた舞台裏が浮き上がる。(ロンドン 岡部伸)



 ◆ピンポン」に疑問

 「歴史的ピンポン(卓球のようなきりのないやりとり)を止める必要がある」。昨年末の日露首脳会談後の記者会見。プーチン露大統領は、北方領土をロシア固有の領土との認識を示した上でこう発言した。

 しかし、本紙が英国立公文書館で発見したソ連作成のヤルタ密約草案は、スターリン首相自身がもともとロシア領ではないとみなした北方四島を米英の“お墨付き”を得て確信犯的に奪い取った事実を浮き上がらせた。それを「ピンポン」と呼ぶには無理がある。

 ルーズベルト、チャーチル、スターリンの3巨頭は1945年2月4~11日、クリミア半島の保養地ヤルタに集まり、戦後体制について協議した。

 日ソ中立条約が有効でありながらスターリンは5日目の8日、ルーズベルト米大統領との会談で対日参戦条件を示し、即諾された。グロムイコ駐米ソ連大使の回想録によると、ルーズベルトは会談前、南樺太と千島列島をソ連領とすることに同意する覚書をスターリンに送っていたのだ。



 ◆にじむ深謀遠慮

 スターリンが対日参戦の意志を米国に伝えたのは43年10月の米英ソ外相会談。翌11月のテヘラン会談では、見返りとして日露戦争に敗れポーツマス条約で失った南樺太や大連の租借権など帝政ロシアの領土・権益を要求した。

 しかし、日独の敗色が濃厚となった44年12月には、日露戦争の“損失”ではない千島列島も南樺太と合わせて要求。ヤルタではルーズベルトとの合意内容を文書化することを提案した。ソ連が作成したその草案が、今回英国立公文書館で見つかった極秘文書だ。

 スターリンはその中で、日露戦争で日本が譲り受けた南樺太はソ連に「返還される」とし、一貫して日本領だった千島列島は「引き渡される」とした。旧ロシア領ではない千島列島の割譲が大西洋憲章やカイロ宣言で禁じた領土拡大に該当する-との議論を自ら懸念していたのだろう。書き分けた文面には、深謀遠慮を施した形跡がうかがえる。
 


 千島列島に北方四島が含まれるかどうかも不明のまま、米英はソ連案をほぼ丸のみしたばかりか、日本降伏後の実現まで確約し、スターリンの千島「奪取」を裏書きした。ソ連に大幅譲歩する合意に再考を促したハリマン駐ソ米国大使に、ルーズベルトは言い切った。

 「ロシアが対日戦の助っ人になる利益に比べれば、千島は小さな問題だ」

 ◆スターリン「圧勝」

 ヤルタでスターリンが「圧勝」したのは、米英の弱みにつけ込んだからだ。

 当時、米国では原爆は完成しておらず、本土上陸作戦では日本軍の抵抗で50万人の兵士が犠牲になり、対日戦が47年まで続くことが想定され、ルーズベルトが「背後」からのソ連参戦を熱望していた。

 英国も欧州戦線でドイツの最後の反攻に苦戦。スターリンは、ルーズベルトがアルバレス病(動脈硬化に伴う微小脳梗塞の多発)で覇気を失っていたことも知っていた。中西輝政京都大学名誉教授は「ソ連対日参戦を優先したルーズベルトがスターリンの領土拡大の野望を受け入れた結果、北方領土問題が生じたといえる」と話す。



 ■「連合国の違反議論を予想」

 カリフォルニア大学サンタバーバラ校の長谷川毅教授の話「草案は考え抜かれた深謀の跡がうかがえる。スターリン首相が、千島列島を日露戦争という『日本国の背信的攻撃によって侵害』された『返還』される領土と区別して、『引き渡される』領土としたのは、千島列島が日本固有の領土であり、これを日本から引き離すことは、戦争による領土拡大を禁止した大西洋憲章とカイロ宣言に違反するという議論が連合国内で起きることを予想していたためだ。こうした区別で千島列島のソ連への譲渡を確実なものにしたのだろう」


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